Hooters / ZIG ZAG (1989) 

   Roots   ★★★☆

   Pop    ★★★★★

   Rock   ★★★


   Acustic ★★★
  



Hootersは当然のことながら、メジャーで売り出された85年から大好きであった。勿論、ドームのこけら落としのライヴにはBilly JoelやBoz Scaggsを目当てで見に行ってため、彼らはついでだったことは過去の過ちであるからして、忘れている。(笑)さて、早速脱線してしまっているが、彼らに本当にハマッたのはこの3枚目のフルアルバム(インディ時代のAmoreは抜いている)からである。これまでにも、彼らの魅力であるマンドリン、メロディカ(彼らはHooterという名称の製品を使用している)といった楽器を使い、アーシーな側面も垣間見ることができてはいたが、このアルバムで、ルーツフレイヴァーが思いっきり全面に出され、嘗て無いほど土臭い音創りを見せてくれる。が、しかしセールス的には商業的に成功した前2枚には及びもつかない程コケてしまった。
私的には一番売れた1stアルバム以上に売れてしかるべき激烈名盤と思うのだが・・・。
兎に角、ルーツ&カントリー系の音という、下世話な言い方をすれば、売れ筋のポップさやコマーシャルさから遠ざかりがちな要素と、ラジオから常に流れてきても不思議でないポップセンスが実に完全に融合している。このバランスを満足させてくれるアルバムにはこのZIG ZAGのリリースから10年以上経過しても殆どお目にかかることができないでいる。私も何度聴いたか分からないくらい聴いて聴いて聴いている。特に80年代の私的Best Ballade&Lyric Songの#10『Beat Up Guitar』を始めとして、これだけ聴ければ幸せ、というくらいの名曲#1『Brother , You Don’t Walk Away』、#7『Always A Place』といったが揃い踏みしている。どの曲もヒット性を有し、それでいて郷愁のある大地に根を下ろしたかのようなアメリカンルーツの深みが満載で、非常に味わい深い。
思うに、彼らの登場は10年程早過ぎたのではないだろうか?デヴュー当時は多彩な楽器を駆使したユニークなバンドというレッテルを貼られてしまい、結局そのままの「珍奇」なバンドという評価しか受けれなかったような気がして残念でならない。90年代のルーツ見直しの流れの中で登場したとしたら、実際には最初の2枚のアルバムほどの成功はメジャーシーンではなし得なかっただろうが、きっと評価としてはもっと別の正統な評価を得ていたと思う。
もし、Hootersをリアルタイムで聴いていない世代の方がいたら、是非聴いて欲しい1枚である。アメリカンロックの良心がしっかりと織り込まれたいつまでも聴ける名盤であるから。


 Mount Pilot / Mount Pilot (2000)

   Roots          ★★★☆

   Pop          ★★★★★

   Rock        ★★★☆

   Alt.Country ★★★☆ 



  このレビュ−を書くにあたって、彼らに関する情報をネット上でいろいろ調べていたところ、なんとリ−ド・シンガ−のMatt Weberはオハイオ州で生まれたのだという。
  どうしてオハイオ出身のミュ−ジシャンのつくる音楽には、自分の趣味に合うものがこんなに多いんだ!?…と、まあ余談はさておき(笑) このアルバムは素晴らしいです。
  完成度が非常に高い。ただ、完成度といっても、何年もかけて曲を書いて、数え切れないほどの回数のレコ−ディングを繰り返して、綿密に音を重ねて…といった完璧に構築された、職人的な全く隙の無いアルバム、計算し尽くされた世界とはちょっと違います。
  「ただ好きな音楽を表現したらこうなりました」という、音楽への愛情と信念こそが、表情をコロコロ変えつつも、決してピントがずれることのないこのアルバムの軸をしっかり支えているように思えるのだ。
  バラエティに富んだ楽曲からはメンバ−の素養の深さが伺われ、もちろん多様さに対応するだけの優れた、柔軟な演奏能力がある。ル−ツ・ロック、カントリ−、そしてあからさまに'70年代ロック的なアレンジを内包しつつ、全体としては'90年代のメインストリ−ムのアメリカン・ロック〜たとえばGin Blossomsにも匹敵する親しみやすさを備えた高品質のポップ・ロック・アルバムに仕上がっているのだ。
  このアルバムしか彼らの作品に触れたことがない私としては、ここから感じることのできるちょっとした"余裕"に、プロデュ−サ−のDan Bairdの力がどれだけ働いているのか興味のあるところだが、"並み"のア−ティストではこれだけの作品を作れないことは全く持って明らかだ。
  "つかみ"はこれしかない!、といわんばかりのキャッチ−でポップな名曲#1『Sunshine』(この曲はジ−ンズか何かのCMに是非使って欲しい(笑))をオ−プニングに、やはり彼らの真のル−ツはこういう世界に帰結するのだろうか、と思わせるカントリ−・ソングの#12『』Last Respectsでおだやかに、そしてしっかりと締めくくるという、全くもって心憎い構成。
  Mattの伸びやかなヴォ−カルと、優れたメロディが相俟った佳曲が満載されている。
  ビルの立ち並ぶアメリカの都会を抜けて、森林と砂漠地帯を旅して、着いたのが大草原と、どこまでも広がる青空だった、みたいな…そんなイメ−ジ(?!) 実はアメリカには行ったことがないんだけれど(笑)
  このアルバムに表現されているような、"余裕"と"遊び心"が今のアメリカの音楽シ−ンの表舞台から消えてしまったのは、やはり寂しいですね。  (掲載2001.12.5.)


  97年に彼らの1stアルバム『Help Wanted ,Love Needed ,Scaretaker』を聴き、彼らの本拠地のシカゴでライヴを見た時は、まさかこのような素晴らしい2ndアルバムを創ってくれるとは想像をだにしてなかった。すいません、私の目が節穴でした。心から謝罪します。(って誰に?)
  兎に角、平凡なAlt.Countryなアルバムの1st−タイトルが長いのでもう書かない。(笑)−からここまでキャッチーに、ポップにそれでいてカントリーのレイドバック感ががっちり伝わってくるアルバムを創れたのは彼ら4人組だけの才能ではないのであろう。
  何を隠そう、あの元(これは悲しいぞ)Georgia Satellitesのフロントマン、Dan Bairdがアレンジとプロデュース、更にギターでと全面的にサポートしているのが大いなるジャンプアップの全てではないにしても原因であることは間違いない。
  敢えて断言をしよう。1stの悪い意味での洗練されてない田舎臭いサウンドを、見事にロックでポップな音に昇華させたのはDanの協力無しにしては、不可能とは言わないまでもこのレヴェルに来るまではきっと回り道をしたに違いないし、もしかしたらこの正統派のアメリカンロックな王道路線には足を踏み入れなかった可能性すらあるだろう。さて、仮定の話は置くとして、このアルバムの曲についてもう少しだけ語りたい。
  #1の『Sunshine』からもう素晴らしいポップなロックが疾走を開始し、ブルージーでしかもハードにドライヴする#9『Save It For Sunday』、美しいバラードの#5『Window’s Acceptance』等、全ての曲が素晴らしく、文句がつけられない。
  是非、聴いて欲しいのだが、所属レーベルのDoolittle Recordsが合併して会社が変わったためか、米国でも非常に品薄のようである。ドイツのBlue Roseでは在庫がしっかりあるのでそちらをお薦めする。
  北欧ポップスにありがちな「めちゃくちゃポップだけど、力強さが足りないので物足りない。」というようなマイナスポイントは全く無い。やはりルーツ系の大地のパワー(謎)を兼ね備えているバンドは、非常に印象に残る音を届けてくれるものだと再認識させてくれた。
  ちなみにこのアルバム1999年リリースだが、商流に乗ったのが2000年なため、リリースを敢えて2000年とした。ご了承願いたい。
  最後に一言、「取り敢えず、聴いとけ」(笑)


 Congratulations I’m Sorry / Gin Blossoms (1996)

   Roots        ★★

   Pop        ★★★★

   Rock       ★★★★

   Alternative ★★


2枚のアルバムをリリースして、漸くメジャーでの大きなセールスを記録したと思いきや、とっとと解散してしまった、Gin Blossomsの今のところの最後のアルバム。(極個人的な再結成の願望が入ってます。)メジャーデヴューとなったアルバム『New Miserable Experience』も200万枚以上のセールスを記録し、本作もナショナルチャートのTop10に入り、両面扱いの全米4位まで上昇した大ヒットシングル『Follow You Down / Til I Hear It From You』を耳にした方も多いのではないかと思う。顧みるに、オルタナティヴという本来アメリカンロックが内包してしかるべきのポップ性をある種無視したジャンルの音楽が跳梁跋扈した90年代前半の管理人的氷河期が、彼らGin BlossomsやHootie & The Blowfishの好セールスに引き摺られるようにして確立された「Adlut Alternative」という単語が使われ始めたのを契機に、一気に温暖期を迎え始めたのも丁度90年代半ばの頃ではないかと思う。彼らのようなラジオに乗り易い音楽は、「オルタナティヴはいまいち苦手やねんけど、コテコテのアダルト・コンテンポラリーはちょいと、腹一杯や。」という世代−産業ロック等の80年代のロックに熱狂した20代半ばから上の年齢層であろうか−に歓迎されたことは想像に難くない・・・・というか管理人がモロにそうであるのだけど。(汗)
90年代を通して振り返ると、曲がりなりにも正統派なアメリカンロックが、メジャー・シーンで好売上を記録した93〜97年の成果(というほど大仰ではないかもしれないが)には間違いなく彼らの活動が寄与していると信じて疑わない。
さて、この「すんまへんとは思いますが、おめでとうと言わせてもらいますわ。」というユニークなタイトルのアルバムであるが、前作よりアクースティックというかフォーキーな部分はやや後退し、オルタナ風なギターの味付けが随所に見られる。#1の『Day Job』はその典型であるだろう。がしかし、持ち前のポップセンスとフレーズの端々にさりげなく織り込まれたアメリカのカントリーテイストを感じさせる、ある種懐かしい奥行きは健在であるため、全くオルタナ臭さは鼻につかない。キャッチーさでいえば、1stアルバムよりはるかにパワーアップしている。残念ながら、その悶絶するくらい(笑)甘く懐かしいメロディを持った#5『As Long As It Matters』は2ndシングルとしてカットされたが、Top40入りできずに終わっている。が、このハイライト曲と同様にポップな#2『Highwire』や『Virginia』を始めとして、どの曲も良作揃いなので、中だるみを感じることなく継続して楽しめるアルバムになっている。
管理人が良く使用する表現に「ジンブロ未満」とか「ジンブロクラスまであと一歩」という訳のわからないものがある。この表現はこれからも頻繁に登場するので、意味合いを記憶して頂けるとレヴューを読み易くなること請け合いである。(なんぼのもんじゃい。)・・・要するに「Gin Blossomsくらいポップになってへんインディの音楽やさかい、メジャーで受けるにはあと一歩やろなあ。」とか「もう少しポップな創りにしたら、ジンブロ級の個人的ヒットになるねんけどなあ。」というやや残念的な評価をする場合に管理人が好んで使用する言い回しである。「ポップなんやけど、今ひとつ開き直って売れ線に走ってへんな。」という、良い意味では自分達のやりたいことを演っている、悪く言うと芸術家気取り−コマーシャルな音創りがそんなにハズイか、という非常に主観的な判断基準である。管理人的にはこの善悪基準のどちらも都合よく支持するので、一貫性も節操もないのだが。(自爆)
兎に角、管理人のある種の音楽の嗜好のグリニッジ標準時的な指標になっているグループであることを言いたかったのである・・・・・。成功してないけど。(涙)


  Walk On / John Hiatt (1995)

   Roots      ★★★★
 
   Pop       ★★★★

   Rock      ★★★

   Acustic    ★★★




唐突であるが、このオヤヂも中々、セールス的に大ヒットを飛ばすことが(現在進行形であるが、)皆無なヒトである。勿論、著名なヴェテランアーティストの全てがセールス的に恵まれている訳ではないし、その「著名」にしても一部のジャンルの熱心なファンに支持されているだけが実情ということは多々あるものだ。その点、John Hiattの場合、彼の歌は数多くのアーティストに取り上げられているし、Nick LoweやRy Cooder、Jim Keltnerを従えて(彼らも大成功を収めたかというとやや疑問ではあるが)良い仕事もしている。が、筆者の拙い知識によれば、このオヤヂは未だトップ40アルバムがない。この『Walk On』もピークポジションが確か49位当たりと記憶しているが、それでも彼の長いキャリアの中では最大級の高位を得たアルバムなのである。(確かHiatt Comes Alive At Budokan ?が最高位を記録している筈だが、48位程度の筈。)まあ、私の好きなアーティストが売れないのは今に始まったことではないので、ぼちぼちブータレるのはやめにするが、彼ほどの良作をコンスタントに出し続ける活動をしているヴェテランは非常に少ないと思う。なまじカリスマ的ビッグネームになっていないため、名前で惑わされることがないので−名前で有難がって聴くということがないこと−ハイアットに駄作なしと自信を持って断言できると思う。一般に彼の作品は87年の名作である『Bring The Family』前後という世間的判断が大勢を占めているようであるが、自分は90年代に入ってからのこの元気親分のアルバムの方が気に入っている。特にこの95年、長年在籍したA&MからCapitalに移籍した第一弾は最高傑作であると思う。87年の『Bring The Family』から続く非常に完成度の高いアメリカンルーツな側面と、93年の『Perfectly Good Guitar』で展開した豪快なロックテイストが、このアルバムではちょうど中道的に重なり合って、非常に素晴らしいバランスを顕していると思うのだ。カントリーロックの魅力とポップ・ロックの醍醐味、その2点の要素が余すところなく披露されているアルバムである。実際セールス的にもスタジオ録音アルバムではトップなのだから、あながち私の見解も間違いでないと、普段はチャートを馬鹿にしているくせに、都合の良い場合のみ見解の補強に使い回す私の性根は腐っているかもしれないが、音楽を聴く耳は性根よりは信用が置けそうである。(笑)
ゲストも私好みなミュージシャンばかりで、#2にJayhawksの当時の黄金コンビのMark OlsonとGary Lourisがバック・ヴォーカルで参加している他、HeartbreakersのBenmont Tenchオヤヂが鍵盤で数曲に参加。そしてレギュラーギタリストとして、私の大好きなCounting Crowsと関わりの深いDavid Immerglückがクレジットされているのが、全く関係ないのだが非常に嬉しい。曲としては#1の『Cry Love』から#4の『Good As She Could Be』までで全てのアメリカンロックの魅力が具現化されていると言い切れる程、この流れは完璧である。この4番目のトラックまででアメリカンな音のうまみは全て堪能できる。しかも勿論その勢いは#5以降も衰えない。#5の『The River Knows Your Name』もレイドバック感覚溢れるスローバラードの名曲であるしね。まさに、王道的アメリカンロックのバイブルというべき名盤である。既に日本盤は廃盤になって久しいが、聴いてない方はこれを聴かずしてアメロクのメインストリームは語れないので、とっとと探して聴いておくこと。(笑)


    Right Here / Eddie Money (1991)

      Roots        ★★

      Pop         ★★★★☆

      Rock       ★★★★★

      Indsurial    ★★★★☆



このロックンローラーも90年代に入ってかなりペースが落ちたような気がする。このアルバムのあとは『Unplug It In』というミニライヴアルバムと1枚の非常に駄作な焦点の見えないAOR風のスタジオ録音盤『Love And Money』を、そして4曲の新曲が入ったライヴベストを1枚リリースし、1999年に久々の筆者的に当たりなこの『Right Here』に近いダイナミックなロックアルバムの『Ready Eddie』をリリースと、数字だけを羅列すればそこそこのペースで活動してはいるのだが、やはり今作のリリース後にヒットから完全に遠ざかってしまったのが、活動が鈍ったように感じられる原因なのかもしれない。彼くらいのメジャーな(だったという過去形で語るべきかもしれないが、やはり未だ私の中ではメジャーである)ヴェテラン・ミュージシャンになればくどくどとディスコグラフィー的な説明は不要であろう。いわんや80年代のメジャーなロックシーンをBGMにしてきた世代には、である。90年代に入って音楽を聴きだした世代にはかなりなじみが薄いと思うが、彼くらいの実績があれば検索はさほど難しくないであろうから、割愛する。書くのが面倒であるという訳では決してないのだ。(墓穴)ベスト盤を1枚でも針に落とせば、セールス的に全盛期だった頃の彼のサウンドは容易に耳に入ってくるので、未聴の方には複数出ているベストの1枚を聴くことをお薦めしておきたい。無論、少々古くからのロックファンであれば「警官をドロップアウトしたミュージシャン」というフレーズがJohn Parrの「記憶喪失の男」(マニアなネタかいね??)と同様に懐かしいはずであろう。
さて、90年代に突入してからの初のアルバムであるこの『Right Here』であるが、プロデューサーにあのKeith Olsenを起用している。キースといえば、White Snake、Foreigner、ScorpionsそしてFleetwood Macのプロデューサーで知られるように、ハードロック系や産業ロック系に敏腕を発揮している人というイメージが強いと思う。このアルバムはその予想を見事に実現してくれている。更に、ハードロックのダイナミズムと産業ロックのコマーシャルさの両要素をきっちりと押さえた創りになっていて、非常に私のストライクゾーンを直撃してくれた。丁度この頃は80年代の最後に登場したモンスター・HRアルバムの『Histeria』の余燼が筆者の内面で燻っていた時期だが、Def Leppardに劣らないようなキャッチーさとハードロックテイストを満たしてくれ、「アメリカンロックもまだまだ捨てたものではないやんか」と思っていたのだが、まさかこの頃からくだらないゴミのようなグランジやオルタナが猛威を振るうとは・・・・。本当にあの重いだけの音楽の良さは全く分からない。メロディアスでない音楽が格好良い等と言う似非芸術家気取りな発言をしている連中は本当に良いと思っているのだろうか?
ヘヴィ茄子や(誤字ではない。茄子のヘタ並な屑である。オルタナヘヴィネスやグランジは。パール・ジャムの何処が良いのだ、アメリカ人。揃いも揃ってCool、Coolいいくさってからに!エエ加減にしいや。あー、あないなクソな音楽は是非根絶やしにしたい!!)−失礼、ついつい熱くなるのが悪癖であるので−グランジ系の音楽の何処が良いのか分からないし、恐らくこれからも分かることはないだろう。
で、エディ・マネーのお話に戻すが、このアルバムからは#1『Heaven Is The Back Seat』と#4『Fall In Love Again』そして#10の『I’ll Get By』の3曲が少なくともトップ100ヒットになっているし、#2の『She Takes My Breath Away』もヒットしたような記憶がある。特に最終トラックのバラード『I’ll Get By』はTop20ヒット(正確には第21位。Thanx、kyotaさん)になっている筈。が、チャートマニアでない筆者の10年前の記憶は当てにならない故にデーターをお持ちの方がいたらご協力をお願いしたい。兎に角、どの曲もキャッチーでノリの良い産業ロック風なツボは押さえつつ、王道的なアメリカンロック路線をきっちりと聴かせてくれ、ハードなだけの耳障りなナンバーは皆無である。1991年当時でエディ・マネーは40歳を越えていたはずだが、さすがにヴェテランだけのことはあり、これからの活動に非常に期待していたのだが、この次のスタジオ録音アルバムがゴミのような出来だったのには非常に失望させられた。まあ、最新の『Ready Eddie』で再評価をしてはいるが、このアルバムほどきっちりした音創りでなくややラフなとこが、彼に限ってはマイナスである。このアルバムのイメージがあまりにも強いのだろう。兎に角、産業ロックがダメな人でも絶対に受け入れが可能な痛快なアメリカンロックアルバムに仕上がっている。サザンロック系のラフさにやや欠けるが、それはまたそれで完成度の高さにこの場合は繋がっていると信じる。#10は個人的に90年代のベスト・バラードの10指に入る素晴らしい歌詞とメロディなので、これだけでも聞く価値はあると思う。スプリングスティーンやディランのようなカリスマ性よりもエンタテイナーとしての活動を優先させてきた活動の故に、世俗の評価はいまいち低い人だが、その気取らない姿勢は大いに結構である。数少ない正統アメリカンロッカーの一人としてこれからも是非頑張って欲しい。

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